2022 年に無事専門医試験に合格しました。ほかの解説の Web サイトも充実してきましたのでそちらを参照ください。
おすすめはSoS さんが運営されている 「それいきノート:皮膚科専門医試験対策編」です。
本サイトでは過去問考察は 2019 年の第 1 問から第 50 問のみおこなっています。(過去問と合わせて SoS さんの解説と比べて、エビデンスの深掘を意識しています。)
8年分(2014-2021)の過去問を分析した皮膚科専門医試験の傾向と対策はこちら
<各年度の傾向・考察はこちらにまとめています。>
皮膚科専門医試験過去問考察についてはこちら
皮膚科に興味をもっていただいてありがとうございます。
皮膚科医になる、というだけなら、医師ならいつでもなれます。
ただ、「皮膚科専門医」になるのはそんなに簡単なことではありません。
2018年4月以降に皮膚科研修を始めた方からは、新制度での専門医試験に合格して専門医認定をめざすことになっています。
皮膚科学会のHPを吟味し、わからない点を学会事務局に問い合わせてみました。
・学会のホームページでは、複雑すぎて制度のことがよくわからない。
・何年で専門医を取得できるの?
・専門医試験はいつ?
・合格率は?
この記事では、その疑問に今わかる範囲で解説しています。
皮膚科専門医になるには
- (1)医師免許を取得し、2年間の初期研修を修了
- (2)皮膚科専門医プログラムに参加し研修を修了
- (3)皮膚科専門医試験受験資格を取得
- (4)皮膚科専門医試験に合格し専門医認定を取得
(1)医師免許取得と2年間の初期研修
当然ですが、まずは医師免許を取得する必要があります。
2年間の初期研修を終えて初めて皮膚科専門医としての研修がはじまります。
【注意】
旧専門医制度では研修医の時期に皮膚科研修を長期間しておくことで専門医取得の時期が早くなっていましたが、新専門医制度ではそのメリットがなくなりました。
(2)皮膚科専門医プログラムに参加し研修を修了(プログラム制の場合)
皮膚科専門医を取得するには、日本専門医機構が承認した皮膚科プログラムを修了する必要があります。
初期研修2年目の10-11月にプログラムに応募します。募集開始の数か月前までに希望するプログラムの見学・面接を済ませておくのがいいですね。
プログラムの多くは大学病院のプログラムです。1年目は、大学病院での研修になる方が多いと思います。
プログラム制の場合、研修期間は5年間です。
ちなみに、研修の開始は全員一律で4月となります。
実は、プログラムに参加する以外の方法として「カリキュラム制」もあります。育児や出産で休職期間があるかたや時短勤務のかたでも専門医を取得するための制度で、こちらも後日記事を作成する予定です。
(3)皮膚科専門医試験受験資格を取得
受験資格をえるには、5年間の研修期間や論文作成、必須講習会への参加など多岐にわたります。
詳細は、下記のとおりです。
(4)皮膚科専門医試験に合格し専門医認定を取得
5年間の研修を修了見込みとなり、5年目の12月におこなわれる専門医試験に合格すれば、5年間の研修をもって皮膚科専門医となります。
ただし専門医を取得してからも、5年ごとの更新があり、学会の参加や症例の提出(初回更新のみ)が必要です。
皮膚科専門医試験の受験資格は?
ずばり、これが専門医受験資格のために必要な事項です。
- 5年間の研修期間修了の見込みとなる
- 論文を3つ以上発表
- 講習会や学会発表で60単位以上取得
- 15例以上の「経験症例レポート」と10例以上の「手術症例レポート」を作成
論文はアクセプト1つにつき、4単位、学会発表は1回につき2単位です。
単位の詳細については、別の記事を作成予定です。
皮膚科専門医試験【研修5年目の12月】
旧専門医制度の試験日程からは大幅に変更となり、5 年目の冬になりました。
2022年度の皮膚科専門医試験は旧専門医制度の最後の受験生と新専門医制度(2018年4月皮膚科研修開始)の最初の受験生の同時受験がおこなわれました。
旧専門医制度の専門医試験は、多くの場合研修6年目の夏以降であったことを考えると、
新専門医制度では、旧専門医制度よりも専門医取得時期が早まりましたね。
皮膚科専門医試験の合格率は?
毎年、210-250名程度が受験し、合格率は75%-80%前後です。
合格を勝ち取るためには、やはり過去問の攻略が必要です。
各年度ごとの合格率、過去問の考察の記事を徐々に書き進める予定です。
8年分の過去問を分析した皮膚科専門医試験の傾向と対策はこちら
まとめ
新専門医制度については、専門医試験の日程など、これから明らかになる点もありますが、大枠としては、
- 研修期間は5年
- 新専門医制度での皮膚科専門医試験はこれまでより早く5年目の12月受験
- 合格率は75%-80%程度
という形です。
早い時期から、どの時期に何があるのかを知っておくと、試験対策もしやすくなりますよね。
僕自身も、専門医取得を目指す身です。過去問の考察を通して勉強したいと思っています。