おいおい、マジか。やっちまった。渾身の入院時サマリが。なんでこんな時間にアップデートするんだよ。
どしたの?
30 分かけて書き上げたカンファ用のカルテが、たった今、消えた。
あー、あるよね。そういうのはこまめに保存しておかないと。
そんな自動保存みたいな機能ないじゃん。
いったん確定したら修正するときに検査履歴確認できなくなったりするし。
マジで電子カルテくらい、いいやついれろっての。
こんなんだから働き方改革うまくいかないんだよ。
え?
その電子カルテ、業界シェア 1 位のメーカーのやつだよ?
ショボイはずないじゃん。
勤務医がもつ電子カルテへの不満
電子カルテのユーザーである勤務医にはいろんな不満があるでしょう。
「傑作のカルテが消えた。なんとかしろ。」
「目的のボタンまで到達するのに何回ボタンを押させるんだ。なんとかしろ。」
「何がどこにあるのかわかりにくい。なんとかしろ。」
「ロードするのにいつまで待たせるんだ。なんとかしろ。」
たいてい、なんとかなりません。
電子カルテに付随する次のような不満もあるでしょう。
「PHS での処方依頼を受けて、いちいちまたログインするのか。なんとかしろ。」
「緊急検査をオーダーしたいが、カルテ操作以外に電話が必要なのか。なんとかしろ。」
「外来患者がおおくて一覧画面を見たら動悸がする。なんとかしろ。」
「外来中に入院患者のことが気になる。なんとかしろ。」
こちらもたいてい、なんとかなりません。
電子カルテはいわゆる「アプリケーション」のひとつです。
アプリ、アプリ、と呼ばれていますが、アプリとはいったい何者なのでしょうか。
ひとつの答えとして「ユーザーに対して特定のデータを見やすい形でより快適に伝達する電子ツール」だと僕は思っています。
もちろん紙カルテは電子ツールではありませんが、電子という点以外ではアプリの定義を満たしているはずです。
紙カルテでは、
突然書いていたものが消えることはありません。
サマリを一番オモテに出しておけば情報を見つける手間もそれほどかかりません。
書き終えたあとに登録を待つ時間は不要ですし、どこに何のボタンがあるか探す必要もありません。
では、なぜあえて電子カルテというものが誕生したのでしょか。
そもそも電子カルテは「医師のためのもの」ではない
現場医師のメリットを考えれば「情報を探しやすくなったこと」と「手書きがタイピングに変わって素早く書けるようになった」くらいです。
医師が判断するための情報収集がカンタンになって、患者さん側のメリットもあるでしょう。
ただ、最もラクになったのは医師の周りにいる人です。
「医師のカルテが汚すぎて読めない。なんとかしろ。」
「医師の指示が汚すぎて読めない。なんとかしろ。」
「医師の処方が汚すぎて読めない。なんとかしろ。」
「医師の指示をレセプトや処方箋に打ち直すのがメンドウだ。なんとかしろ。」
これらの手間を省くのに電子カルテは一役買っています。
特にレセプトに関する問題は病院の経営にも関わる大きな問題です。
病院が従業員に給料を支払い経営をつづけるために診療報酬はかかせません。
しかし、病院で働く医師はレセプト処理を実際に目にする場面はほとんどありません。
その処理をおこないレセプト請求を出力するのが「レセコン」といわれるものです。
「『レセコン?』みたことないな。」と思われた勤務医のあなた。
実は、勤務医の皆さんが普段目にしている電子カルテはレセコン一体型と呼ばれるもので、電子カルテ単独の製品ではないのです。
紙カルテにはない病院の電子カルテの最大のメリットは「このレセコンにまつわる業務を簡略化している」ということなんです。
その分、医師はレセプト(診療報酬を得るために提出する書類)のフォーマットに合わせてカルテ操作をおこなうことを求められます。
クリックで選択する動作や入力作業が何度も必要になるのはそのためです。
こうして病院事務はこれまでのメンドウな翻訳作業から解放されました。
電子カルテで生じる 4 つのコストと解決策
もちろん、医師以外の仕事の負担を効率的に下げることは大切です。
しかし電子カルテは、事務作業を医師へ押し付けただけにすぎません。(医療事務が診察時に医師につくこともありますが十分とはいえませんし、入院中の処理に事務がつくことは現実的ではありません。)
そんなことでは確かに働き方改革は進みませんよね。
勤務医として電子カルテへの不満を感じるポイントは 4 つのコスト(手間)に集約されます。
- 時間的コスト:読み込みや登録に時間がかかる
- 心理的コスト:外来患者が溜まってきていることが目に見えてしまうプレッシャー
- 頭脳的コスト:必要な情報を探す・考える手間
- 身体的コスト:「タイプやクリックの動作」「『電話連絡』など電子カルテで完結しない動作」
この 4 つのコストはどうすれば解決できるのでしょうか。
1. 時間的コスト
クリックしたのに反応するまで時間がかかる。
スマホならもっとスムーズですよね。
これはもう端的にスペックの問題です。
病院向け電子カルテのメーカー大手の富士通の情報誌(富士通 HOPE Vision Vol.35 P11)によると、
日本初の電子カルテは 1999 年に稼働を開始したそうです。
プロジェクトとしては 1996 年にさかのぼります。
当時といえば、個人向けインターネットが始まったばかり。
技術を転換していくのは新しく始めるよりも手間がかかります。
今でも当時の技術のままの部分が大きいようです。
当時の技術がベースとなっている電子カルテに高いスペックを期待することは、ムリな注文といえます。
しかし Web 技術は 2010 年以降の 10 年で飛躍的に進歩しています。
LINE や Instagram、Google の検索エンジンを使っていると、その速度と電子カルテを比べたくなる気持ちになるのも当然です。
つまり、時間的コストの解決には最新技術の実装が不可決といえます。
2. 心理的コスト
電子カルテには利用者への配慮がありません。
外来診療を思い返すと、
溜まっていく「診察未」の患者さん、待ち時間で怒る患者さん。
早くこなさねばというプレッシャーはハンパないです。
確かにこれは、積みあがっていく紙カルテでも同じかもしれません。
すべて見える化するからプレッシャーを感じるわけですが、時間当たりにこなせる量には限度がありますよね。
例えば、診察室が 1 部屋の場合、1 時間で 30 人の患者を診ることは現実的ではありません。
何も全体を把握する必要はないのです。
時間ごとに患者さんの表示数を切り替えたり進捗を表示することはできます。
そうすれば、着実にこなしている感覚を持つことができ、プレッシャーも軽減されます。
もちろん、何がなんでも早く見るという方針だと時間設定が困難になります。
働き方への配慮が病院そのものに備わっていなければ話にならないともいえます。
3. 頭脳的コスト
「知りたい情報を探す」
「書く内容を考える」
「ボタンの場所を探す」
考えるコストは電子カルテ操作のなかで大きなコストといってよいでしょう。
解決策のひとつは、みんな大好き「セット登録」ですよね。
すでに使用されている方も多いと思います。
セット登録は、ボタンひとつで考える手間を大きく減らしてくれます。
もちろん、患者さんごとに個別性を出したいという要望を叶えることはできません。
そのため、どうしても一部は入力作業が必要になります。
ただし、セット登録では情報を見つける手間は解決できません。
情報を見つける作業の改善には、ファーストビュー(カルテが表示されたときに最初に見える画面)の工夫が必要です。
Facebook や Instagram ではユーザーごとにタイムラインの情報が違いますよね。X (旧 Twitter)ではユーザーの好みに合わせた投稿が表示されます。
同様の仕組みはもちろん電子カルテでも可能なはずです。
しかし、職種やユーザーごとでの情報の出しわけはまだ当分実装されそうにありません。
ほかには、ボタンの数は今より減らせるでしょうし、機械学習をもとにした入力支援もクリニック向けの電子カルテでは搭載され始めています。
4. 身体的コスト
電子カルテで生じる身体的コストには、
「タイピング」
「クリック」
「『電話連絡』など、電子カルテで連携できないために生じる手間」
があります。
確かに、タイピングは「セット登録」で減らせる部分があるかもしれません。
また、クリックは「ショートカットキー」の利用で解決できます。
処置部位の選択などむずかしいものも存在しているものの、機械学習による入力サポートでなんとかなるかもしれません。
しかし、緊急オーダー時の電話連絡などはかなり面倒です。
インターネットにつながったシステムだと API (アプリケーション同士をつなぐ技術)でコミュニケーションツールと連携できるかもしれませんが、いまのところ実装されていなさそうです。(電子カルテ自体に携帯端末で使用可能なコミュニケーションツールを導入するという手もあります。)
そもそも、オンプレミスの電子カルテが病院では大半なのでインターネットに接続するのさえ困難といえます。(「インターネットにつながっていないこと」と「セキュリティが万全であること」は無関係であることは後述)
また、コミュニケーションツール自体が病院に浸透しておらず、電話文化である点も電話連絡によるコストが下がらない要因のひとつとなっています。
理想の電子カルテはどうすれば手に入るのか?
電子カルテにまつわる 4 つのコストと具体的な解決策を考えてきました。
しかし、その多くは病院向けの電子カルテで実装されていません。
考えてみれば、クリニック向けの電子カルテは新しいものが次々と出てくるのに、病院向けの新しい電子カルテはほとんど耳にしません。
理想の電子カルテが我々のもとに辿りつかないのはなぜなのでしょうか?
最新技術が導入された電子カルテはすでに存在
技術的に理想に近いカルテは、実はもうできています。
近年のアプリはフロントエンドというユーザーに見える側と、バックエンドという裏側の仕組みからできています。
僕自身はフロントエンドの知識が少しある程度なのですが、次の 2 製品のフロントエンドは技術的には十分最新です。
- エムスリーデジカル:エムスリーが開発しているクリニック向けの電子カルテ。モダンな技術である React が使用されています。
- Henry:スタートアップ企業の Henry が開発した病院向け電子カルテ。同じく React を使用して作られています。
両製品に登場する React は フロントエンドを担います。
Instagram・X(旧 Twitter )・Netflix・DAZN など名だたるサービスで使用されている、といえばご理解いただけるでしょうか。
React を使うことで、従来の技術と比べて飛躍的に表示スピードを向上させることができます。
技術としては電子カルテにすでに実装されているのはわかりました。
では、「病院の電子カルテにこれらの最新の技術が導入されていない」のはなぜでしょうか。
理想の電子カルテを買えない理由・売れない理由
いかに良いものであっても、必ずしも売れたり広がったりしないのが世の常です。
例えば「離島にある高級レストラン」は、いかに超一流シェフであっても「都内の一般的なレストラン」より利益を上げにくいですよね。
医療者は良いものなら必ず売れると思いがちですが、顧客へのアピールのしかたや値段、商品へのアクセスの容易さも実は大きな要素です。
電子カルテの買い手と売り手にはどんな事情があるのでしょうか。
理想の電子カルテを買えない、病院側の事情
まずは買い手である病院。
厚生労働省の医療施設調査によると、
2014 年の時点で400 床以上ある病院の 77.5% が電子カルテを導入しています。
エムスリーデジカル(当時はデジカルの名称)が独自開発した電子カルテとして販売され始めたのは 2015 年 10 月。同社の電子カルテがクリニックをターゲットとしたのは、すでに大病院は電子カルテを導入済みという背景もあったのでしょう。
確かに Henry は病院向けの電子カルテを 2023 年 2 月から販売しています。しかし、そのターゲットはまだ電子カルテが導入されていない中小病院。
大病院への新しい技術の導入は今のところ現実的ではありません。
その理由は「スイッチングコスト」の高さです。
携帯電話のキャリア(ドコモ・Au・ソフトバンク)はスイッチングコストの好例ですよね。
キャリアを変更するだけでもめちゃくちゃメンドウです。
楽天モバイルが無料キャンペーンを行っても、思ったように乗り換えが進まなかったのは記憶に新しいです。(2022 年 12 月で 2.2 %)
電子カルテのスイッチングコストの高さは携帯電話の比ではありません。
なぜなら、患者さんのデータの移管が尋常ではなく大変だからです。
電子カルテはメーカーごとに仕様が異なります。データの移動が困難なのは想像に難くありません。
新しい電子カルテに変更するだけで億単位のコストがかかります。
病院経営者や事務方にとっても、
電子カルテのメーカーを変えることで、蓄積されてきた院内のルールを一新しなければなりません。
紙カルテから電子カルテに移行したときの大変さを覚えている事務方にとって、それは恐怖でしかありません。
理想の電子カルテを売れない、メーカー側の事情
つづいて売り手のメーカー(ベンダー)はどうでしょう。
病院の電子カルテの多くはオンプレミス型(病院内にサーバー室を用意して管理)です。
電子カルテメーカーから病院にスタッフを派遣・常駐させていることもあります。
当然人件費がかかります。
オンプレミス型だと、自前でサーバーの機械を用意する必要もあり、日々の手入れが欠かせません。
それほど人手のかかる仕事は大手にしかできません。
結果として、病院向け電子カルテは、古参のメーカーばかりです。
医療機器システム白書 2023によると、
病院向け電子カルテのシェアは富士通・SSI・CSI・NEC のトップ 4 社で 73%(2021年)を占めています。
また、先の Henry によると病院用電子カルテへの新規参入は Henry だけのようです。
もちろん、 Henry はオンプレミスではなくクラウド型です。
病院の規模も中小をターゲットにしており低コストで運用できるそうです。
しかし、スイッチングコストがある上に、テクノロジーに関するリテラシーが不足する医療関係者をターゲットとして、ブランド力のある大手に打ち勝って新規参入していくことはカンタンなことではありません。
矢野経済研究所の調査(医療情報システム市場に関する調査)や arts & crafts の報告によると、
病院向け電子カルテ関連の市場規模は年間 2400 億円といわれています。
現在、電子カルテを導入している病院数は約 4000 施設(2020年 厚生労働省 医療施設調査)ですので、1 施設あたり年間 6000 万円の支出となります。
古参のメーカーにとっては、競合も少なく「情報の非対称性」と「ブランド力」を利用することができます。
結果的に、技術革新を徹底しなくても、ラクにもうけられる構造ができています。
サイバー攻撃から見えた病院のリテラシー不足
近年、病院を標的としたサイバー攻撃が報じられるようになりました。
徳島県や大阪府のランサムウェアによる攻撃は記憶に新しいですよね。
報告書によると、ずさんな管理と病院側のリテラシーの低さが背景にあったようです。
報告書では、電子カルテ等を提供する企業側が Service level agreement(医療におけるインフォームドコンセントと類似した概念)を怠ったとする趣旨が目立ちました。
契約書での履行義務の定義が曖昧で、
一方の当事者は、「重要な点は IT の専門家である相手方がきっとやってくれる」と考え、他方の当事者は「契約にはっきりと書いていないことはやらない」と考えていた可能性が高い
大阪急性期・総合医療センター 情報セキュリティインシデント調査委員会報告書
と報告されています。
確かに、企業側も「あえて面倒なことにはできるだけタッチしたくない」という契約内容にしていたのでしょうから、あまり賞賛できる態度ではありません。
が、医療を提供しているだけの「善良な病院」だから何も知らなくて OK というのは、法律や契約にもとづく事業運営が行われている一般社会からするとやや違和感があるように思われます。
実際、医療者側の丸投げ気質への問題提起、企業側擁護の意見も見られました。
政府としては、国民の安心への配慮をアピールしたい。
病院での電子カルテを含めたサイバーセキュリティを管理したいところです。
具体的には、「厚生労働省が医療機関で守るべき指針」を、「経済産業省と総務省が企業側で遵守すべき指針」をガイドラインとして公表しています。
ランサムウェアによる被害が出て、これらのガイドラインはより企業側への責任を明確にするものに更新されました。
医療をおこなう医療機関の責任を軽減し、企業側に責任をおわせるとどうなるでしょうか。
リスク回避の観点から、熱意ある新しい企業が生まれにくくなるということにもなりえますよね。
結果的にイノベーションが生まれにくく、より良い電子カルテの誕生を阻害しているともいえます。
メーカーの管理体制のマズさ、病院側のリテラシーの低さは一朝一夕にできたわけではありませんから、解決していくことは並大抵のことではありません。
確かに、メーカー側の管理体制に医療者が踏み込んでいくことはむずかしいです。
しかし、病院側のリテラシーは我々医療者がコントロールできるはずです。
学習する風土がない病院組織
厚生労働省から病院向けのガイドラインが出てもなお、「自分たちにはむずかしい」「だれかなんとかしてくれ」という声が医療者から聞こえてきます。
そもそも事業をする組織には社会のルールを守る義務があるはずです。
パブリックな要素がある医療だからといって事業者の責任から逃れられるわけではありません。
しかし、病院組織に問題解決能力がないのは事実。
学生の部活運営の延長といっても良いくらい未熟といってもよいでしょう。
病院がいる業界は、
①新規参入がなく保護され、
②価格は固定され、
③需要(健康問題)がなくなることがない
という温室のような環境です。
ちょっとやそっと運営のレベルが低くてもつぶれることは容易ではありません。
そんな組織にとって、現在の電子カルテは「組織レベルにあった妥当なレベル」といえるかもしれません。
事務方さえよければ、電子カルテによって生じている様々な医師の負担には目をつむる。
事務員を増やして補助するという短絡的な対策しかできない。
具体的な問題点を医師と話す場を持とうともしない。
あるべき姿を定義し、現状とのギャップを見極め、ボトルネックを特定し、期日と責任者を決め、チームを組成する。進捗管理をし、問題があれば対応する。
そんな当たり前のことが当たり前にできない。
結果的に、何が問題なのか把握できず、要望を言語化できず、メーカーの言われるがままに何千万という契約を結ぶ。
確かに、病院の電子カルテのレベルが高いとは思いません。
しかし「高めるべきは、電子カルテではなく、病院という組織のレベルなのではないか」と僕は思います。
僕は病院組織が低レベルだからダメだということを主張したいわけではありません。
日本において病院は、社会インフラであり、中で働く医師は高い倫理観をもって対応しています。
患者から見た医療としては「医療の質、費用、サービス提供スピード」いずれをとっても世界的に非常にレベルが高いと思います。
これまでの保護された環境のなかでは、組織のレベルが高くなれないことはしょうがなかったのです。
だから「組織をどうしたら高いレベルに変えられるのか」
その解決策のひとつは「心理的安全性」にあると思います。
以下の記事で考察してみました。
市場のバランスで落ち着いた状態が今の電子カルテ
病院は古参メーカーの都合に対して適切な要求をできずにきました。
知識が不足し、メーカーを動かすことも、的を絞った質問をすることもできませんでした。
結果としてセキュリティリスクに直面しています。
要因の一つはリテラシーの不足。
これはテクノロジーに関するリテラシーに限ったことではありません。
残念ながら、「組織の体制」や「商取引にまつわる常識」について学ぶ機会は医療者にはほとんどありません。
医療という正論で戦うためにも、ビジネスの最低限のリテラシーは身につけなければなりません。
病院だからといって、医療以外の業界とかかわり絶つことは現実的ではありません。
外部への理解から目を背けたまま、現場をより良くしていくことは不可能といっても過言ではありません。
搾取されるのではなく、対等に話せる関係を築くことが必要です。
まずは医療者一人一人が社会一般の常識に関心をもつところから。
こちらの本からはじめてみるのもよいかもしれません。
ビジネスにかかわらず、転職や待遇改善などの交渉ごとについて示唆の富んだ情報に触れられるでしょう。
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